ろうきん森の学校とは?

ろうきん森の学校は、労働金庫連合会(以下労金連)の50周年記念の社会貢献活動として、豊かな森の再生・環境問題に取り組む人材育成を柱として、2005年10月に開校しました。また、2015年4月より、労金連60周年記念社会貢献活動として継続・拡大し、全国5地区(福島・新潟・富士山・岐阜・広島)で活動を展開しています。

ろうきん森の学校とは

「ろうきん森の学校」は、日本の里山再生をテーマに、労金連が活動資金を支援し、NPO法人ホールアース研究所を主管団体として、全国5地区(福島地区=NPO法人いわきの森に親しむ会、新潟地区=NPO法人野外教育学修センター魚沼伝習館、富士山地区=NPO法人ホールアース研究所、岐阜地区=NPO法人グリーンウッドワーク協会、広島地区=NPO法人ひろしま自然学校)が実施する森林環境教育事業です。活動の柱は以下の3つです。

図表:活動の柱

基本方針

ろうきん森の学校は、「緑」「健康の維持」「地球環境保全」という3つのキーワードに基づき、6項目の基本方針に基づいて取り組みを行なっています。

3つのキーワード

  1. 厳しい環境の中で働く勤労者等に精神的な安らぎを与える「緑」
  2. 身体を動かす喜びと「健康の維持」
  3. 「地球環境保全」への共感と参画

6項目の基本方針

  1. 地球温暖化防止に対して足元から取り組みます
  2. 地域の多様な自然を取り戻します
  3. 里山を活かした暮らしの提案・発信をします
  4. 森づくりから始める人づくりを行います
  5. 地域全体で活動に取り組みます
  6. 自律した運営を目指します

 

取り組みに至った背景

CSRの活発化と自然学校の台頭

先ほどの3つのキーワード(緑、健康の維持、地球環境保全)と6つの基本方針が出された背景として、2000年代以降、企業や団体のCSR(企業の社会的責任)への取り組みが活発化し、特に環境分野への取り組みが経営面からも重視されるようになってきたこと、また、2005年に開かれた「愛・地球博」以降、各地で自然学校と呼ばれる自然体験活動を進める動きが活発化してきたことが挙げられます。

過疎化と地域文化の継承

ろうきん森の学校がフィールドとしている農山村では近年少子化高齢化が進み、耕作放棄地が増え、環境だけでなく、地域の文化や暮らしの知恵の継承が困難になりつつあります。ろうきん森の学校は、そうした地域において自然体験活動を中心としたプログラムを通して、地域文化の掘り起こしと継承を図ろうとするものです。

金融機関がなぜ森の学校なのか?

ろうきん森の学校は、金融機関である労金連が10年間に亘って地域のNPOを通じた森の学校活動を寄付という形で支援する全国的にみてもユニークな活動です。ではなぜ、このような取り組みをするに至ったのでしょうか。開校時の理事長である岡田康彦氏は次のように語ります。(5周年記念シンポジウムより)

「CSRの定義は3つの段階がある。最初はコンプライアンス。2つ目は自社事業を通じた社会的課題の解決。3つ目は社会共存していくためのもう一歩踏み出した活動。例えば社員のボランティア参加や寄付といったものだ。金融機関を例にすると環境問題に対する取り組みに積極的に融資する、金利を優遇するというもので、かつてのメセナのように収益に連動してやったりやらなかったりするのはいけない」
「しかし、ろうきんは設立の経緯から見て勤労者のための金融機関という理念がある。そのためややもするとろうきんは活動そのものがCSRであるという議論になりかねないがそれは違うと思う。設立50周年の記念に何かやりたいとおもい(中略)結果的に環境分野に取り組もうということになった」
「その際、3つ目の一歩踏み出した活動に取り組むことになった。ろうきんは法律や定款でできることが決まっており、自分たちでやりたくてもできなかったため、既存のNPOの活動を支援しながらそのフィールドを借りて、職員や顧客である労働組合の方に使わせて頂くという方式をとることにした」

つまり、様々な歴史的社会的背景から、勤労者のための金融機関であるろうきんにふさわしいCSRとして検討を重ねた結果、一歩踏み出した環境活動として「ろうきん森の学校」が始まったのです。